佐賀競馬場。光の道を走る。|生きとし生けるもの-瞬-

生きとし生けるもの「瞬」vol.9

 九州での競馬は中央競馬の北九州。地方競馬の佐賀。もうこの二カ所しか興行していない。そういう意味では、2011年で幕を閉じた荒尾競馬が惜しく感じるところなのである。当時は競馬に興味を持つことになろうとは思いもよらず、ニュースに耳を傾ける程度であった。しかし九州の地方競馬で残すところ一つとなった佐賀競馬場は可能な限り残り続けて欲しいところだ。ところでJRAの経営状況は近年黒字であるという。また地方競馬も同様に黒字傾向となっているとのこと。佐賀競馬場も2013年より4年連続で黒字と経営状況は比較的良好だ。今回、そんな佐賀競馬場へ赴いてみることにした。またネガフィルムとデジタルでの撮影はとても楽しかった。そういえば、ブログでは「ど素人が競馬を親しむ」という記事を書いてみた。

滝坂次郎

佐賀競馬場。ネガフィルムで撮る競馬。

 駐車場には九州各県の自動車ナンバーが止まっており、もちろん熊本県ナンバーはとても多く見かけた。同時に子供連れや女性の姿も多く、安心して競馬を愉しむことが出来る。佐賀競馬場はアルコールの販売が行われていない分、これもまた環境の良化に貢献しているように見えた。

 
 

 駆ける馬。砂埃が舞い上がる。走る馬は途轍もなく速い。レースの1400mはあっという間の勝負となる。

 
 

 走る馬の足音。それから跳ね上げる土砂の旋律。これらを聞いていると壮観である。

 調教され走る馬。人の為に走る馬。

撮影機材/本体:Canon EOS 1v(35mm:一眼レフ)
レンズ:EF100-400mm F4.5-5.6L IS II USM
フィルム:フジフィルム PREMIUM 400

デジタルで撮る競馬。逆光に煌めく砂埃。

 
 

 快晴のこの日、逆光に照らされ舞う砂埃が黄色く光っていた。その中を駆ける人馬がなんとも美しい。そこには光の道が出来ていた。

 迫力のある競馬写真を目指しているものの、それにはまだまだ実力不足のようだ。ただ目の前を駆けていく馬たちは高速で、彼らの姿を肉眼で捉えるのは、難しい。しかしこうして時間を切り取ってみると、とても美しい光景が広がっていた。足元の力強さは格別。

撮影機材/本体:Canon EOS 5DmarkⅣ(フルサイズ:一眼レフ)
レンズ:EF100-400mm F4.5-5.6L IS II USM

佐賀競馬場で見つけた美しき光景。

 地方競馬の良いところは馬と観客の距離がとても近いところ。私のように写真を撮ろうとするならば特にこの距離は長所に感じる。競技すればその砂埃が我々を包み込む。その砂の臭いは臨場感を盛り上げた。今回ネガフィルムでも撮影したのだけれど、フィルムはその雰囲気をものの見事に捉えていた。

 ところで現代においてはシステムがとても発達していて中央競馬も地方競馬もネット投票というのが可能だ。そういう意味で競馬の裾野は広がっているのだが、ギャンブルとしての競馬よりも文化としての競馬の在り方がもっと広がってほしいと願う所なのである。

JRA小倉競馬場で人生初めての競馬。|生きとし生けるもの-瞬-

2018.09.01

ABOUTこの記事をかいた人

学生時代にドイツを一周。ジャーマンレイルパスを使って鉄道の旅だった。そのとき始めて触れる空気に圧倒されたのだが、南ドイツに行くにつけ何か懐かしい空気を感じていた。放牧された牧野や美しい川が流れる渓谷。森林の中での散策。そんなときふと思い出したのは地元熊本の阿蘇だった。その景色や空気は阿蘇と似ていた。しかし、南ドイツにも阿蘇にも代えがたい魅力がある事に気づく。私は日本を一周した事がない、それと同じで多くのドイツ人も国を一周した事はないに違いない。私は極限られた自分の生きてきた土地のことも知らなかった事に愕然とする。生きている場所、熊本の魅力は何か、日本の魅力は何か、きっと多くの発見が身近に潜んでいるに違いないと思えた。そんな地元の魅力を発見、いや再発見していくのがこのブログの目的だ。多くの事実を知り、多くの方とそれを共有していくことが出来れば、私にとってこの上のない喜びである。