有明紀行-ARIAKE SEA- Vol.4 月下の干潟

滝坂次郎

有明紀行Vol.4

 早くも12月を迎えてしまった。このブログもやがて1年という区切りを迎える。12月に訪れたスーパームーン。私は完全な満月を拝むことはできなかったが、その前日の深夜2時ごろの風景を撮影してみるとにした。

月下の神輿来海岸

 神輿来海岸は全国的に有名なスポットとなっているが、潮の満ち引きの関係は月の引力が主に関係している。つまり満月の前後なれば潮は大きく満ち引きする。ここ有明海の海を煌々と照らす月明り。月光の風景を長期露光にて撮影した。

深く青いナイトなブルー


 対岸の島原には明かりがともっている。また漁船が明々とした光を灯しながら左へ右へと舵を切る。太陽のように明るい月。その強い光は他の星々の煌きを隠してしまう程。この日は流れ星を2度ほど確認できた。星降る夜、空気はとても冷たい。

月の芸術


 ホワイトバランスを太陽光へとシフトする。太陽光を反射する月。その光は少し黄色みを帯びている。人の目は同時に様々な光を捉えるが、なかなかカメラには難しい。


 月が織りなす芸術。月が自ら創造した砂浜を優しく照らす。


 海苔筏。まるで水墨画のようである。きめ細やかな濃淡が広がる。


 月明りを横切っていく漁船。その光は留まる事を知らず、常に動き続けている。

財産となった神輿来海岸


 度々訪れているが、この被写体は素晴らしいが故にとても難しい。あまりにも有名なスポットが故に見慣れた写真で溢れているのである。しかし、今回はそうした見慣れた写真の調味料を変えてみた。ミッドナイトブルー。それは見る者を魅了する。これからもこうした試みは続けていきたいところである。帰宅は午前4時半。当日も仕事があったため非常にその後数日苦労したが、この風景を見られたことは財産となった。

ABOUTこの記事をかいた人

学生時代にドイツを一周。ジャーマンレイルパスを使って鉄道の旅だった。そのとき始めて触れる空気に圧倒されたのだが、南ドイツに行くにつけ何か懐かしい空気を感じていた。放牧された牧野や美しい川が流れる渓谷。森林の中での散策。そんなときふと思い出したのは地元熊本の阿蘇だった。その景色や空気は阿蘇と似ていた。しかし、南ドイツにも阿蘇にも代えがたい魅力がある事に気づく。私は日本を一周した事がない、それと同じで多くのドイツ人も国を一周した事はないに違いない。私は極限られた自分の生きてきた土地のことも知らなかった事に愕然とする。生きている場所、熊本の魅力は何か、日本の魅力は何か、きっと多くの発見が身近に潜んでいるに違いないと思えた。そんな地元の魅力を発見、いや再発見していくのがこのブログの目的だ。多くの事実を知り、多くの方とそれを共有していくことが出来れば、私にとってこの上のない喜びである。